こんばんは!ケンドーマメです。
最近春闘が話題ですね。

このニュースの様に大手企業が満額回答したなどで、「自分の会社も大幅な昇給があるかな」と考えている中小企業にお勤めのあなた
楽観視しすぎです(笑)
僕は新卒で勤めてから、10年間中小企業に勤めていますが、
春闘の結果が自分の昇給につながった事はありません
良くも悪くも、つながった事はありません。
そういう面では、大手企業はすごいと思います。
この記事はあくまで僕の体験談からくる主観ですので、ご了承下さい。
中小企業が春闘の結果を反映させにくい理由
企業体力の違い

資金力・利益剰余金の乏しさ
中小企業は大企業に比べて利益剰余金が少なく、原材料費やエネルギー費の高騰といったコスト増を価格に十分転嫁できないケースが多いです。売上や利益が伸び悩む中で、賃上げの原資そのものが確保しにくい状況です
交渉力の差
労働組合の組織率・交渉力の低さ
中小企業では労働組合の組織率が低く、労使交渉が形式的または個別対応にとどまりやすい傾向があります。大手のように全国的な労働組合が賃上げ要求を強く主張する構図が成立しにくいのです
実際に厚生労働省の令和6年労働組合基礎調査の概況 企業規模別(民営企業)の状況によると、従業員数1000人以下の企業では、労働組合がある会社が約10%と、かなり低くなっています。
大手企業の場合だと約4割と、約4倍近い差が出ています。
更に、300人以下の会社では労働組合がある会社が0.7%と、ほぼ0%に近い結果となっています。
僕も従業員が300人以上いる会社に勤務した経験がない為、労働組合がないのが当たり前でした。
価格転嫁の難しさ
多くの中小企業は大手企業の下請けであり、発注元との力関係から価格転嫁交渉も難航しがちです。取引停止や発注減少への懸念から、コスト増を十分に販売価格へ反映できず、その結果、賃上げの余地が狭まります
経済産業省が2025年2月に行った調査でも、価格転嫁率は依然として50%程度となるなど、価格転嫁できていない状況が続いています。
産業構造・事業環境
下請け構造と競争環境
中小企業は大手企業のサプライチェーンに組み込まれていることが多く、価格決定権が弱いのが実情です。さらに、同業他社との競争も激しく、賃上げによるコスト増を価格に反映しづらい産業構造にあります
参考:マイナビ サポネット
地域密着・サービス業などの特徴
地域密着型やサービス業などでは、最低賃金上昇や人手不足への対応が急務となっていますが、収益力や価格設定力に限界があり、大幅な賃上げは難しい状況です。
人手不足によるジレンマ
人材確保のための賃上げ圧力
労働力人口の減少や人手不足の深刻化により、中小企業も賃上げを迫られています。しかし、賃上げの原資が乏しいため、経営の安定と人材確保の間でジレンマを抱えています
離職防止と賃金水準のバランス
賃上げができなければ人材流出のリスクが高まり、逆に無理な賃上げは経営悪化を招く可能性があります。持続的な賃上げには、業務効率化や価格転嫁の推進、事業再構築などの抜本的な経営改革が求められます。
実際の賃上げ率の差
賃上げ率の実態
東京商工リサーチが2025年2月に実施した「賃上げ」に関するアンケート調査結果では、5%以上賃上げする会社が36%いますが、日本労働組合連合会が要求している6%以上では、10%以下となるなど、以前として中小企業の賃上げ率が春闘の結果を反映できていない状況となっています。
参考:東京商工リサーチ
参考:日本労働組合連合会 2025春闘
春闘は中小企業に関係ないと思う体験
労働組合がない
僕は4社経験があるのですが、どの会社も労働組合がありませんでした。
理由はベンチャー企業だったり、オーナー企業だったりするのですが、どの会社もありませんでした。
その為、春闘の季節になっても
「うちには組合ないし、関係ないか」
と思っていました。
実際、春闘が満額回答だろうが、そうじゃなかろうが、定期的に昇給はありました。
労働組合がないと、何か問題があった時どうするの?と思うかもしれませんが、安心してください。
従業員が少ないので、直接総務の人などに相談する事が出来ます。
毎年少額の定期昇給がある

こちらも春闘が関係ないなと感じた体験談です。
毎年、全社員、就業規則に則って昇給します。
金額にして1,000円〜5,000円/月
みたいな形です。
主に自分の等級と勤続年数で決められていました。
これは春闘でとある大手が1万円で回答しようが、5千円で回答しようが一定です。

人によっては、頑張っても変わらないので、モチベーションが低くなる可能性があります。
ベンチャーの場合の昇給
ベンチャーの場合も、春闘は関係ありませんでした。
僕が在籍していたベンチャーでは、ミッションが4つあり、それをクリアすると給料が上がる仕組みでした。
例えば、経理でいう月次決算の日数を8営業日から5営業日にするなどです。
これら全てを1年以内に達成すると昇給、達成しないと昇給なしとなっていました。
非常にシンプルですよね。
ベンチャーはそういった面では、若手でも自分次第で大幅な昇給が見込めるので、いいと思います。
春闘が中小企業に関係あるパターン
ここからは、僕の推測です。
僕がたまたま体験していないだけで、春闘の結果が関係ある中小企業もあるのかなと考えた時、僕の拙い思考力で考えたパターンを紹介します。
労働組合がある

中小企業でも労働組合がある場合、大手企業の春闘の結果を持って交渉する事が出来ると思います。
ただ、原資が違いますので、そこは注意が必要です。
大手企業の関連会社など
大手企業の関連会社などは春闘の結果が関係するかもしれません。
大手企業が上がれば、関連会社も同時に上がると思うからです。
しかし、大手企業の回答通り上がるかは不明です。
地域経済の発展による賃上げ
大手企業が満額回答した事により地域経済が活性化した場合、中小企業もつられて賃上げできると思います。
春闘以外で中小企業が賃上げする場合
人材不足
昨今、人材不足が問題となっていますが、中小企業は特に顕著かもしれません。
僕も今の会社に入った時、応募がなかなか来なくて大変だったと話していました。
政府の政策
中小企業庁などが、賃上げ税制を行っています。
これは、一定以上給与を昇給させた場合、法人税から税額控除が受けられるというものです。
まとめ
僕の10年の経験上、春闘は中小企業に関係ない事が多いです。
少額ではありますが、定期的に昇給する人が多いと思いますので、春闘の結果に関係なくお互い頑張りましょう!
まずはご自身が勤務している会社に労働組合があるか確認してみましょう!
そうすれば、春闘に参加する事ができますよ。
ない場合でも、景気によって賃上げする会社が多いですので、希望を持ちましょう。
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